WorkFlowyでKJ法B型(梅棹忠夫さんの「知的生産の技術」で紹介された「こざね法」とほぼ同じ)を行う方法を書きましたが、ScappleとWorkFlowyを組み合わせることで、KJ法AB型を容易に行えます。
Scappleについては「Scappleで思考・アイデア発想が捗る 基礎編」をご参照ください。
KJ法AB型は
1 データのカード化
2 カードのグループ編成
3 グループ編成した材料に基づいて図解化
4 文章化
という流れですが、この1、3をScappleを用い、2をWorkFlowyを用いることで、効率よく行えます。
あるデータ群について検討したいとします。
1 データのカード化に相当する作業
Scappleを使い、データの内容を要約した短い文章にして、どんどん書き込んでいきます。
短い文章にできない場合は、データをより細かい単位に分ける必要があります。
あらかた出尽くしたら、Scapple側でNotes全体を選択してコピーし、WorkFlowyの空ノードにペーストします。
これでScappleのNote群が、WorkFlowyのノード群に変換されます。
以下しばらくはWorkFlowyだけを使って作業します。
2 カードのグループ編成に相当する作業
グループ編成は必ず小分けから大分けへ進めます。
最初に大分けしてしまうと、以降の小分けが、独断で大分けした内容に、分類して当てはめていく作業になってしまいます。
論理的に似た内容のノードを集めて小グループにします。
どの小グループにも入れにくいノードは、そのままにしておきます。
どの小グループにも入れにくいノードは、後に中グループや大グループを作る際に吸収されるか、最後まで吸収されない場合は、単独ノードのままになります。
小グループの編成が終わったら、再度グループ内のノードを見直し、他のノードと論理的に関係がないノードを発見したら、他の小グループに編入するか、どこにも属せない場合は単独のままにしておきます。
小グループに親ノードをつけ、見出しにします。
見出しを畳みます。
論理的に似た内容の(小グループの)見出しを集め、中グループにします。
中グループに親ノードをつけ、見出しにします。
見出しを畳みます。
論理的に似た内容の(中グループの)見出しを集め、大グループにします。
大グループに親ノードをつけ、見出しにします。
見出しを畳みます。
このようにして、最終的に見出しの数が5〜10個になるまで、グループ編成を続けます。
ここでは大グループまででグループ編成が終了したとします。
3 グループ編成した材料に基づいての図解化の作業
図解化はグループ編成した時とは異なり、最初に大分けのグループから行います。
大グループの見出し群をコピーし、Scappleにペーストします。
中グループの見出し群をコピーし、Scappleにペーストします。
小グループの見出し群をコピーし、Scappleにペーストします。
ScappleのPreferencesで、New NotesタブのBorder StyleをRoundedにしておくと、ペーストすると同時に角の丸い四角で囲まれます。
以下、Scappleだけを使って作業します。
Scappleにペーストすると、ノードの区切りがなくなりマージされてしまいますから、マージされている部分にカーソルを置いて、スプリットします。
Macの場合は⌘キーとkを同時押しするとスプリットできます。
大グループの見出しを使って、論理的に最も納得がいく配置を見つけます。
もし論理的に納得がいく配置が見つからない場合は、適切なグループわけではなかったことになるため、WorkFlowyに戻ってグループ内容を見直します。
関連のある見出し同士をドラッグすることでConnectしたり、コンテクストメニューからNew background shape around selectionを選んで外枠で囲んだりします。
大グループの見出しを使った図解は、構成図になります。
続いて、中グループの見出しを使って、同様に図解化します。
最終的に小グループの図解化を行って図解化の作業を終わります。
図解を見て、データ同士がどういう意味で関係があるかを発見します。
4 文章化の作業
続いて、「KJ法について」という記事のKJ法AB型の項の通りに文章化を行います。
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