発想法を使ったブログ記事の書き方 中編

知的生産

取材・調査と記録について

次に、テーマの現場となる場所で調べます。

「ブログサービス」の現場はブログサービス会社であったりサーバー会社であったりです。実際に訪問するか、電話で取材するか、ネット上に情報が公開されているのならそれから得るか、等で調べます。先人がすでに調べてきちんと報告してある資料を引用することもあり得ます。

まずは無料ブログサービス、有料ブログサービスについて、テーマに関係があるか、または関係ありそうな情報を調べます。

ネット上の情報を得ることならばともかく、訪問取材も電話取材も何度もはできません。少ないチャンスを生かしていろんな角度からいろんな情報を得ることにします。

例えばA社から「当社の無料ブログサービスは広告で収益を得ている」という情報を得たとします。しかし広告非掲載の無料ブログサービスも存在します。広告非掲載のB会社からは「どこから収益を得ているのか」、「もし収益を得ていないのならどういう趣旨で営業しているのか」、という視点の情報も必要になります。当然、この情報はA社B社のどこから得た情報か、を区別する必要があります。

誰から得た情報なのかも大事です。電話取材やメールでの問い合わせも同様に、どのような立場の人が回答したのかによって情報の信頼度が異なってきます。

また、調べていく間に時間が経過しますから、状況も変化し得ます。従っていつ得た情報かが重要になります。

訪問取材・電話取材はその時の情報が得られますが、ネット上で公開されている情報は古い可能性があります。従ってどのようにして得た情報かを区別する必要があります。

また自分が調査したのか、誰かが調査した結果を得たのか、の区別も必要です。

つまりそれぞれの情報は、いつの情報か、どこの誰から得た情報か、どのようにして得た情報か、誰が得た情報かを明記する必要があります。

取材では、その場で即時にメモ用紙やメモアプリを使い、自分で決めた記号を用いたりして速記します。メモアプリを使えば記入時の日時も記録されるため有用です(例えばiPad、iPhone用アプリのDrafts)。可能なら音声データや動画データでの記録もします。

メモはその後完全な文章に直す必要があり、音声データにしても文章化する必要があり、事柄の項目ごとに記録を整理します。整理する際に自分の憶測を付け加えると創作となってしまいますから、あくまでも取材したり調べたりした事実からのみ成るようにします。また、異なった受け取り方ができないような一意の文章になるようにします。

そして整理した記録には、その内容を一行にしたタイトルをつけます。なお、取材の音声データや写真や動画があるならバラバラにならないよう、まとめの文章と同じフォルダに保存します。パソコンがMacの場合、Scrivenerという執筆アプリを使うと、文章と資料が一元管理できます。整理した記録にも、いつの情報か、どこの誰から得た情報か、どのようにして得た情報か、誰が得た情報かを明記します。例えば「2017年2月1日13時 広報・山本 電話取材 tomo」のように書きます。

事柄の項目ごとに記録を整理するとは、例えばA社で取材した時のメモに「無料ブログサービス収入源→現状広告のみ。現状これでペイOK」とあれば、「無料ブログサービス 現状の収入源は広告のみ」というタイトルで「A社の無料ブログサービスの現状の収入源は広告のみ」という内容の記録と、「無料ブログサービス 現状広告のみで利益」というタイトルで「A社の無料ブログサービスは広告収入でペイできている」という内容の記録の2つになる、ということです。

また、最初に電話で取材し、その後訪問取材したケースで、電話では広報の山本さんが「弊社の無料ブログサービスは広告だけで収入を得ています」といい、訪問取材では広報の服部課長が「将来的にはどういうテーマに興味を持つ人がどの程度いるのかというビッグデータを活用して収入源にすることも考えています」といった場合、どちらも「収入源」についての内容ですが、現状と将来という時間軸で異なる内容なので2つのまとめの記録に分け、一つは「無料ブログサービス 現状の収入源は広告のみ」というタイトルで「A社の無料ブログサービスの現状の収入源は広告のみ 2017年2月1日13時 広報・山本 電話取材 tomo」という内容、もう一つは「無料ブログサービス 将来の収入源はビッグデータの活用」というタイトルで「A社の無料ブログサービスの将来の収入源には、どういうテーマに興味を持つ人がどの程度いるのかというビッグデータの活用を考えている。  2017年2月20日17時 広報・服部課長 A社本社にて tomo」という内容、のようになります。

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