知的生産の技術のツールとして、Scappleを使っていますが、アウトライナーのWorkFlowyも愛用しています。
アイデア発想法であるKJ法B型をアウトライナーのWorkFlowyで行う方法を考えて見ました。
あるテーマについて文章化したいとします。
WorkFlowyに、テーマに関係のあるか、あると思うことを短い文章にして、ノードとしてどんどん書き込んでいきます。
あらかた出尽くしたら、次はノードを読みながら、論理的に内容が近いノードを上下に並べていき小グループにします。
こうして小グループのノード群が複数できたら、一つの小グループに一つの親ノードをつけ、見出しにします。
見出しは、小グループの内容を論理的にまとめ、かつ一行で表す内容にします。
なお、どの小グループにも属しそうにないノードは、無理にくっつけたり、削ったりせず、そのまま単独のノードにしておきます。
なぜならどの小グループにも属しそうにない、ということ自体に意味があるからです。
次は、論理的に内容が近い見出しを上下に並べていき、中グループを作ります。
中グループにも同様に見出しをつけます。
同じく、論理的に内容が近い中グループの見出しを上下に並べていき、大グループを作ります。
大グループにも同様に見出しをつけます。
こうして最終的に数階層のアウトラインの形になります。
どの小グループにも属しそうにないとして残していた単独ノードは、中グループや大グループを作る時点で吸収されるか、吸収されない場合は最後まで単独ノードとして残ることになります。
続いて文章化を行います。
まず大グループの見出しを、論理的に納得のいく順番に並べます。
これが全体の構成順になります。
続いて中グループの見出しを、論理的に納得のいく順番に並べます。
さらに小グループの見出しを、論理的に納得のいく順番に並べます。
小グループのノードを読みながら、文章化していきます。
KJ法ではカードを読みながら別の紙に文章化していくのですが、WorkFlowyを使うので、小グループのノード群の下に新しいノードを作って、そこに書き込んでいきます。
文章化が終わったら、最終的に、最初のノード群は削除します。
文章化する際に発想が湧いて小グループの見出しの順ではない順番で文章が続くことがありますが、最初の見出しの順にこだわりすぎないようにします。
具体的には、文章の流れに応じて、見出しの順を入れ替えます。
以上でKJ法B型と同じ手法でWorkFlowyで文章化できます。
ちなみにKJ法B型は、梅棹忠夫さんの「知的生産の技術」に出てくる「こざね法」とほぼ同じです。
こざね法と比べて、WorkFlowyで行う場合、アウトラインを確認できるため、構成が視覚的にわかりやすいです。
また作業自体が楽に行えるため、そのぶん自由な発想に頭を使える利点があります。
なお、KJ法B型にこだわらず、アウトラインの形になった段階で、ノードが不足している部分にノードを加えたり、ノードが多くなりすぎている部分を分割したり削ったりしたくなるかもしれません。
また、新たな見出しの項目を作りたくなるかもしれません。
そのようにしてノードを追加した場合、先にあったノードとの関係から、ノードの入れ替えや統合を行う必要が生じる可能性があります。
WorkFlowyを使っている場合、そのような作業が容易に行えます。
ところでKJ法B型はA型やAB型と違い、図解化を経ないために、情報の2次元的な統合がしにくい手法です。
情報の前後の並びはあるのですが、左右、斜めの並びがありません。
従ってKJ法AB型に比べてアイデア発想法としては簡易的な手法です。
WorkFlowyとScappleを組み合わせることでKJ法AB型を効率よく行うことができます。
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