Scappleで思考・アイデア発想が捗る 実践編

知的生産

以下の記事

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で用いた資料の分析について、Scappleを使って思考しアイデアの発想をした過程を解説します。

目次

ノートの書き込み

まず画面にノートを書き込みます。次にノートを見やすいように並べます。

資料にある5つの項目(残業を減らすために職場に求めること、健康で働くために効果があると思うこと、残業による私生活への影響、残業を減らすために自身で工夫していること、残業をする理由)の内訳と、パーセンテージ(重複あり)を下図のように書き込んで並べました。

残業について 初期

ノートの背景色はコンテキストメニューのApply Note StyleからBlue Bubble,Brown Bubble等で選ぶか、ViewメニューのShow Inspectorで出るInspectorのNote StyleタブのFill Colorで選べます。

グループ編成

小グループ作成

内容の上で近いと感じるノート同士を一箇所に集めて小グループにします。

下図のように分類して小グループにしました。

残業について 小グループ

どの小グループにも属しにくいと思うノートはそのままにしておきます。

小グループにタイトル付け

小グループの内容を、色を変えたノートにして小グループのタイトルにします。

下図のように赤文字のタイトルをつけました。文字色はInspectorのNote StyleタブのText Colorで選べます。

残業について 小グループ+タイトル

一つのノートだけのものも内容を抽出したタイトルをつけました。

例えば「仕事の後の学び・趣味の推奨」は「早く帰りたいと思わせる」にしました。

中グループ作成

内容の上で近いと感じる小グループのタイトル同士を一箇所に集めて中グループにします。

中グループの内容を、色を変えたノートにして中グループのタイトルにします。

下図のように中グループを作り、青文字のタイトルをつけました。

残業について 中グループ+タイトル

大グループ作成

内容の上で近いと感じる中グループのタイトル同士を一箇所に集めて大グループにします。

大グループの内容を、色を変えたノートにして大グループのタイトルにします。

下図のように大グループを作り、大グループのタイトルを紫文字にしました。

残業について 大グループ+タイトル

テーマ

大グループを集めてタイトルをつけます。このタイトルがテーマになっています。

下図のように大グループを集めてタイトルをつけました。

残業について 主題

タイトルは「残業削減が必要だが従業員への働きかけと会社の改善が必要」となりました。

図解化(KJ法A型)

ノートまたはタイトルの内容をよく読みます。

ノートまたはタイトルを広げて並べ、論理的に最も納得がゆく配置を見つけます。つまり、ノートやタイトル同士がどういう意味で関係があるかを見つけます。

論理的にしっくりくるという配置が見つからない場合は、適切なグループではなかったということになり、グループの見直しを行います。

ノートまたはタイトルの間を線で繋ぐか外枠で囲んで関連づけます。

図解化は大きなグループから行います。

大グループの図解化

下図のようになりました。

残業について 大図解

中グループの図解化

下図のようになりました。

残業について 中図解

小グループの図解化

下図のようになりました。

残業について 小図解

次は図解を元に文章化します。

文章化(KJ法AB型)

小グループの文章化をします。

書き始め

熟慮した図解上の位置から文章化を始めるといいとされていますが、好きな場所からで構いません。

まず書き始めの箇所の近辺にある、一組の親近性のある個々のデータ群を同時に考慮に乗せて文章化します。このデータ群をBADといいます。

今回は、最初に「心身の不調を感じた」、「生活習慣の乱れが起きた」のところから書き始めます。BADは「精神面で不調を感じた」「身体面で不調を感じた」「睡眠不足になった」「運動不足になった」「食生活が乱れた」の残業時間別パーセンテージのデータ群です。

例えば次のような文章になります。

「心身の不調を感じたという内容のものも全体で19〜21%(身体面で不調を感じた(21%)、精神面で不調を感じた(19%))あります。日に3時間以上残業をしている人の場合は、身体面で不調を感じたが21%、精神面で不調を感じたが25%です。長時間残業では精神面の不調が顕著なのかもしれません。

また、私生活上の時間が不足することによる問題があります。
例えば、睡眠不足になった(全体で25%)、食生活が乱れた(全体で22%)、運動不足になった(全体で15%)という、健康に大きく影響し得る生活習慣上の悪影響があります。

日に3時間以上残業をしている人では、睡眠不足になったが42%、運動不足になったが23%、食生活が乱れたが29%とそれぞれ高い割合となります。

残業は、健康問題を含む、時間が不足することによる問題を引き起こすといえます。そして特に長時間残業では顕著です。」

書いているうちにヒントや仮説が出てきます。

例えば次の部分がそうです。

「心身の不調を感じた原因は、睡眠不足や食生活の乱れ運動不足の他、趣味の時間や家族や友人との会話が減ったことによる精神的悪影響、思うように家事・育児やスキルアップの時間が取れないことによるストレスも考えられます。

もう一つは、残業そのものがもたらすストレスも考えられます。

例えば『仕事に追われている』という事実自体もストレスになるでしょう。また、残業に至った経緯がストレスになっている場合もあるでしょう。」

書き進む方向

続いて、図解の上でなるべく近い関係があるBADに書き進めますが、どちらに進むべきかをあらかじめきっちり決めてはいけないとされています。

どこまでがデータを取りまとめて述べたことで、どこが自分の独奏または解釈なのかを、区別して文章化します。

最終的に、「残業は仕事にも悪影響 なくすには職場の改善が必要」という記事の考察、まとめのようになりました。

ノート書きから文章化までのサイクルを回す

ノート書き→グループ編成→A型図解→AB型文章化を1サイクル行います。

次に、文章化の途中で出てきたヒントや仮説をノート書きします。

このノートを用いてグループ編成→図解化→文章化のサイクルを行います。

以上のサイクルを全体がまとまるまで回します。

今回は1サイクルで終了しました。

まとめ

Scappleは例えばKJ法の図解化に用いることができ、KJ法A型、AB型を容易に進めることができます。

そして思考・アイデア発想に用いることができます。

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